はじめに
8/9 (日) 前日
この夏、GoToキャンペーンで旅行が解禁されつつも、コロナ患者が増加している昨今、私としては出かける気分にもなれず悶々とした気分でいた。本当ならばオーストリアのチロル地方にあるインスブルックのジム、KIに行っている予定だったが、コロナ騒動で無念のキャンセル。せっかく有休をからめて11連休にしたのにどこにも行く予定がなく、抜け殻のような状態だった。
そんな時、たまたま実家に集まって焼肉を食べることになった。話題は必然、お盆の過ごし方についての話に移っていき、母は自粛解除後すでに京都や他県にいくつも行っており、弟は中国地方に行く予定だという。インスタを見ていても7月の4連休の時点で堂々と旅行している人が多く、最近またコロナ感染者が増えてきているとはいえ、世間の雰囲気的にはグレーラインなのかなと思った。
その夜、私もオーストリア旅行の代わりとして国内でクライミングに行ける場所の候補を探し始めた。ただ、地方のジムや公共クライミング施設では他県からのクライマーを拒否しているところもあり、中々決めきれなかった。今年の年初に長期休暇時の優先遠征地候補として、沖縄や中国地方、東北地方等を考えていたが、上記のような理由やLJCも開催されていたので、今回の訪問はあきらめた。
代わりとして、コロナウイルス感染者がそこそこいて、私の住む神奈川県から訪れても問題なさそうな愛知県(や岐阜県)に狙いを定めた。老舗のプレマン系列や魚動系列店を一度訪れてみたかったためだ。ただ登りに行くのではなく、コロナ下でも潰れずに地元住民に愛されるジムとはどんなジムなのか、そういう雰囲気を見たかったという目的もある。
行き先が決まったのが夜中の0時だったが、一瞬で翌朝7時30分発、名古屋行きの高速バスと宿泊ホテルを決めて予約した。GoToキャンペーンの影響で宿泊施設は軒並み1000円~3000円程度で泊まれるようになっていたので非常に助かった。
遠征
8/10 (月) プレマン岡崎@名古屋泊

最初は一番離れているPlayMountain!岡崎店に行こうと決めていた。7時間のバス旅の後、午後15時くらいに宿泊ホテルに到着し、チェックイン。シャワーを浴びた後、名古屋駅まで送迎してもらい、電車に揺られて1時間くらいで最寄りの男川駅に到着した。気温は38℃近く。猛暑だ。岡崎店はICからは近いのだが、駅からは徒歩で20分以上あり、ふらつきながらなんとか到着。日差しのせいで検温で引っかかるかと思ったが平気だった(笑)。
店内に入ると、何か既視感。プレマンは5年前に一度訪れていたのだが、名古屋か岡崎かを覚えておらず、会員登録もしていなかったので適当に名古屋だろとか思っていたのだが、まさかのここだったことが発覚。二度目ではあったが、壁や課題に対する感じ方も以前とは違って、新鮮な気持ちで楽しめた。3時間くらい滞在。
帰りは名古屋駅で名古屋コーチンの親子丼を食し、フィニッシュ。翌日はレストの気持ちで名古屋水族館に行く予定でいた(その時は)。翌々日は岐阜にある魚動1号店に行こうと思っていたので、岐阜駅付近に宿の予約だけしてこの日は就寝。
8/11 (火) クオーレ@岐阜泊

朝のチェックアウトが11時だったので、それまでゆっくりしながら今日の予定を整理。行きたかった名古屋水族館の周りで面白い観光スポットがないかなと探していたらクオーレイオン名古屋みなと店を発見した。YouTubeでグッぼるのスタッフである土屋君が良く遠征に来ているところで、よい課題が多くて楽しそうだったのでレスト返上して水族館後に訪問することを決定。
まず最初に水族館は名古屋駅から乗り換え1回ですんなり到着。ウミガメの赤ちゃんが7/21に孵化したばかりらしく、数十匹の子ガメが水槽を泳ぎ回っているところを写真に収めることができて大変ラッキーだった。全体としては、大人向けのマニアックな展示というかは子供が喜びそうな大きな展示が多く、ファミリー向けの大衆水族館だった。
クオーレのあるイオンモールへは、水族館の最寄り駅から2駅ほど名古屋方面に戻った駅から無料シャトルバスが出ており、それを利用した。30分に1本くらいしか出ていないので、たまたま時間がマッチしたおかげで炎天下の中でバス待ちをしなくて済んだのは助かった。
クオーレはイオンモール本館とは道路を挟んだ向かい側にあり、映画館と併設された場所に立地していた。2018年7月にオープンしたジムで、内装はかなりキレイ目。広い空間を長大な壁でダイナミックに区画しており、都内ではあまり見ないタイプの空間デザインで面白かった。課題も少し辛めで、攻めたムーブが求められるので思った以上に熱中してしまった。3~4時間滞在。
帰りはイオンモールの近くの駅から名古屋駅に戻り、そこから岐阜駅まで北上。ホテルにチェックインした後、岐阜駅の近くで味噌カツを食した。翌々日はレスト予定だったので、せっかくだから下呂温泉に行きたくなり、下呂駅付近に宿をとった。GoToのおかげで通常8000円のところが5000円で予約できて非常に満足。



8/12 (水) 魚動1号店@下呂泊

2連登の疲れを引きずりながら、魚動へ。お盆期間&岐阜県のコロナ対策ということで、営業時間は12時~18時らしいので早めに出発。HPのアクセス欄には車向けの情報しか書かれておらず、各務原店ということで各務原駅が最寄りかと思って降りたが、全然違った(笑)。田舎なので電車の本数も少なく、しょうがないのでそこからGoogleMapを見ながら炎天下の中を1時間近く歩いた。もう少しで着くというところで熱中症の前触れっぽい症状が出始めたので、近くのローソンで水分補給&昼飯休憩。体温がある程度下がるまで30分くらいイートインスペースに籠っていた(笑)。
魚動1号店はそのローソンから5分以内のところにあった。体温チェックは外の酷暑のせいで怪しかったが一応通過。店内は強傾斜の宝庫で、課題も辛めで攻めたものが多く、個人的には大好物だった。ただ、指関節や指皮の消耗が激しく、2時間利用で妥協した。制限時間ギリギリで店長さんが作った紫ホールドの2Q(赤テープ)を完登し、ジムを後にした。
帰りはもう歩くのは嫌だったので、GoogleMapで検索したところ、徒歩10分圏内にいくつかバス停があることが発覚。ただ、それぞれが30分~1時間間隔くらいで運行していたので、一番出発が早い停留所に行き、30分くらい蛇行しながら各務原市役所前駅に着いた(蘇原駅前で降りてもよかったが)。宿泊地最寄りの下呂駅にはそこから乗り換え1回、2時間程度で到着。高地だけあって気温も抑えめでなかなか快適だった。
しかし、宿泊地についたのが18~19時頃だったので、居酒屋以外のほとんどの飲食店が閉店しかけていた。ただ、ラッキーなことに、大きな橋を渡った先にある繁華街?の中に1店舗だけお店が開いていたので、そこで飛騨牛丼を食し、ホテルに帰って下呂温泉を存分に味わった。ただ、泉質がアルカリ単純温泉で、ただでさえ薄くなった指皮へダメージがありそうだったので指先だけは浴槽の外に出していた(笑)。風呂から上がると見事に肌がつるつるになっていて感動。流石pH8.5以上のアルカリ。
翌日はレストの予定だったので、再度岐阜駅付近に宿だけとって、疲れをとるために早めに就寝。
8/13 (木) レスト日@岐阜泊
午前中は下呂駅から岐阜駅までの移動で終了。駅ナカのサイゼリアで久々に野菜を食した後、午後はスタバでのんびりしながら、翌日訪問予定の魚動2号店の場所チェックや14日のホテルの予約などを行っていた。その後、今日泊まるホテルに16時頃に早めにチェックイン。少し残念だったのは、疲れてたのか駅から意外と遠いホテルで、かつ間違えて喫煙ルームを予約してたところ。ただ、ホテル内のコインランドリーだけは良かった。フロントでお金を渡せば(500円)、洗剤を入れて、洗濯から乾燥までやってくれる方式だったので非常に助かった。洗濯中、待っているのもアレだったので、近くのインドカレー屋で夕食を済まし、洗濯物を回収した後、疲れを取るためにこの日は早々に寝た。
8/14 (金) 魚動2号店@名古屋泊

午前中は岐阜県にある淡水魚水族館、アクア・トトぎふを訪問。GoogleMapで観光地を調べてたらたまたま見つけたのだが、山に囲まれた岐阜県にある水族館なんて珍しいなと思い、行くことを決意した。
またまた各務原市役所前駅でふれあいバスに乗り、水族館まで30分以上かかったが、なんと運賃は100円。素晴らしい。こういうバスが都内も増えてほしい。ここでは国内だけでなく、世界の河川に生息する淡水魚や爬虫類、両生類等を見ることができて満足した。ただ、帰りのバス便が1~2時間に1本しかないのでバスで行く方は注意した方がいい。
午後は一宮駅に移動し、昼飯を吉野家の夏限定メニュー、塩だれ豚丼で済ました後、魚動2号店へ。大体徒歩15~20分。前日のレストで力は8割方戻っていたが、2級にかなり苦戦した。4時間くらい登ってFin。夜は名古屋駅の駅ナカのステーキ屋で良質なたんぱく質を摂取し、最終日のプレマンに備えた。ホテルも駅から近くて助かった。



8/15 (土) プレマン名古屋@帰宅

最終日。連日の疲労で指の調子は芳しくなかったが、最後にどうしても行きたかったプレマン名古屋IC店に訪問。藤が丘駅から徒歩で20~25分程度でした。とにかく暑かった。ここでは2時間程度登ったが、目立った成果は得られないまま指が限界を迎えてFin。改めて東海のグレード感は全国的に見ても辛いことを確信しながらジムを後にした。帰りは安い高速バス利用も考えたが疲労の色が濃かったので、7~8時間も狭い車内に押し込められるのは嫌だなと思い、甘えて新幹線を選択。翌16日は完全にレスト日にした(色んな意味で)。
さいごに
※8/17にこの部分を書いています。
この1週間の遠征により、ここ数カ月溜まっていたストレスが大きく軽減された。今日の仕事にも精が出たし、行ってよかったと本当に思う。ジム訪問だけじゃなく、明るい昼間に汗を流しながら外を歩いたり、水族館や温泉などの気晴らしができたこともリフレッシュできた要因だと思う。
また、これだけの連登を久々にしたおかげで、改めて今の自分の限界が分かった。3連登は70kgという体重では関節への負荷が大きくて無理(笑)。また、1日休みを入れたとはいえ、最後の2日間は出涸らしみたいな状態だったので、やっぱり間に最低2日間の休息は必要でした。あと、余裕をもってお盆最後の日曜日を空けて、丸々一日ゆっくり過ごせたのは大きかった。詰め込みすぎないのは大事ですね。
訪問したジムについても色々な発見があって良かった。愛知・岐阜のグレード感がここまで辛いとは思っていなかったし、課題の内容やホールドの距離感も好きな部類で打ち込み甲斐があった。魚動、プレマン、クオーレともにそれぞれの良さがあって、またいつか訪問したいと思えるジム達だった。もうあんなに歩きたくはないが(笑)
次回は9月の3連休に、夜の紅葉を見に行きがてら、京都&滋賀あたりに行きたいと思っている。有休使って4連休にしてもいいかもしれない。今回の旅行では一眼レフを持っていくのを忘れてしまったので、今度は綺麗で幻想的な風景もカメラに収めたいな。ちなみに訪問するジムは、ロックメイト(大津&松井山手店)を予定してます。
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